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台風15号台風被害、お墓に思うこと

2015.09.15

先月8月25日は九州を直撃した台風でした。本堂の水道管破裂、掲示板のアクリル板破損などで、大きな被害はありませんでした。
境内は翌日すぐに掃除をしたのですが、浄真寺と墓園その他が葉っぱや木の枝が飛び散っていて気になっていました。朝早くから夜遅くまで、結構忙しく、気になりつつも、そのまま。9月13日息子と共に浄真寺境内の掃除。14日、墓園の掃除にやっととりかかれました。お彼岸前にはまたお掃除を人に頼みますが、それ以前に気になるので。
ところで、先日見たタウン誌には、墓は家の近くがいいと、墓の引っ越しを勧めていました。首都圏や大都市近郊の墓地関係業者は勧めるでしょうね。住んでいる家の近くがいいいと。しかし?がつきます。お墓は「いのちの歴史」を感じる場所です。いつもお参りするのはお内仏(仏壇)です。次の世代のことも考えたら、またどこに住むことになるかわからないし、いのちの根っこがここにあることを知らせる意味でも、お墓は故郷に残しておいた方がいいのでは?と言い、そういう趣旨で苦労しながらこの第1墓園を開きました。
先祖がよろこぶのは、子孫である自分自身が生まれた意義と生きる喜びに出遇うことです。現代人は我が儘で家の近くがいいと、自分の都合に合わせてしまいます。ある人は言いました。親が勝手に墓地を決めたと。迷惑だと言わんばかりで、寺報や会計報告もくれるなと。田舎のお寺は、ボランティアで多くの人が係わり、門信徒の利益優先で運営している。そのことに、ありがとうも言わない。そう言えば、あの人もお骨になってからも捨てられたなあ、などと思いながら、掃除をさせてもらいました。